羽子板・破魔弓

ーHAGOITA・HAMAYUMIー

破魔弓飾り

HAMAYUMI-KAZARI

初正月を迎える男の子に

破魔弓を贈ります。

古来、魔除けとして様々な行事では弓矢の弦を鳴らしてきました。
現在の形になったのは、鎌倉時代頃のようですが、
弓矢はもともと武器として使われていました。
後に、人々の無事を祈る魔除けの道具として親しまれるようになりました。
弓矢の羽根はトンボに見立て、羽子板同様子供の病気の原因となる
蚊寄せ付けないよう、無病息災の願が込められています。
「破魔弓」は読んで字の如く「魔除け・厄除け」の意味が込められています。
矢は本来「東西南北」を表し、4本が基本となっていました。
現在では、六徳から6本、末広がりで8本など
様々な本数や、デザインなどを重視したものも多く見られます。
 
旧暦の十二月から一月は十二支による暦の上で「丑・寅」にあたり
いわゆる「鬼門」の時期にあたります。
その時期を生命力の弱い赤ちゃんが無事通過出来るようにという願を込めて
「破魔弓・羽子板」を年内に「御歳暮」として贈る習慣があります。

羽子板飾り

HAGOITA-KAZARI

初正月を迎える女の子に

羽子板を贈ります。

羽子板で突く黒い玉は「むくろじ」という木の実が使われています。
この「むくろじ」を漢字で書くと「無患子」と表すのですが「子供が患わない」
という意味が含まれています。
そこから赤ちゃんの「無病息災」のお守りの意味が羽子板にはあると伝わってきました。
羽子板をつく遊びは室町時代の頃から始まりました。
お正月に羽子板を突き無病息災を願ってきました。
昔は蚊が、子供の病気の原因となっていました。
そして、トンボが蚊を食べる益虫であることから羽根突きの羽の形をトンボに見立てて
お正月に羽子板を突くと、夏になっても蚊に刺されないと信じれれていたそうです。
 
昔は、羽子板を胡鬼板(こぎた)とも言ってきました。
悪いものを突き落とす板として、左義長(どんと焼き)の行事のひとつとして
行われていたものです。現代では羽子板に押絵で歌舞伎などの美人画を描き、
装飾用としても飾れるようになっています。
破魔弓同様、暮に「御歳暮」として贈ります。